アシュタンガヨガってなに?
アシュタンガヨガは、流れるような動作に呼吸を合わせる日本で最もポピュラーなヨガ
アシュタンガヨガは略称で、本来は「アシュターンガ・ヴィニヤーサ・ヨーガ」。パワーヨガの源流となったヨガです。
聖者パタンジャリによって紀元後4〜6世紀頃に作られたヨガの教典『ヨガ・スートラ』を現代版にアレンジしたものがアシュタンガヨガです。
ヨガ・スートラの実践部分に示されている「ヨガの八支則」を元に構成されています。ヨガの八支則とは、ヤマ(Yama・禁戒)、ニヤマ(Niyama・勧戒)、アサナ(Asana・坐法)、プラーナヤーマ(Pranayama・呼吸)、プラティヤーハーラ(Pratyahara・感覚の制御)、ダーラナ(Dharana・集中)、ディヤーナ(Dhyana・瞑想)、サマーディ(Samadi・三昧)。
この八支則を実践するヨガとして、アシュタンガヨガでは決まった順番でポーズが構成されています。
アシュタンガヨガの創始者は?
アシュタンガヨガの創始者は、S.K パタビジョイス氏
1915年に南インドで生まれたS.K パタビジョイス氏。司祭で天文学者だった父から英才教育を受け、5歳の頃からサンスクリット語と馴染んでいたと言われています。
12歳の時にクリシュナマチャリアのヨガの講義とデモンストレーションを見て、その勢いのまま、翌日には弟子入り。家族に秘密で、毎朝早朝にクリシュナマチャリヤの元へ通っては、ヨガの修行を積みました。
パタビジョイス氏は、大学で講師を務める学者でもありました。ヴェーダ哲学、サンスクリット、ヨガ哲学を専門とし、40年間に渡り、大学でサンスクリット語の講師を務め、サンキャ哲学やヴェーダ哲学の古典文献の研究を続けながら、1953年にはインド医学とヨガ哲学の教授となりました。
参考:アシュタンガヨガの創始者 パタビージョイスについて
アシュタンガヨガはどうして生まれたの?
ヨガの経典『ヨーガスートラ』からの発展
学者でもあり、ヨガ哲学、サンスクリット語にも知識の深かったパダビジョイス氏。
4500年ほど前に作られたヨガの経典『ヨーガスートラ』は、現代にはあまりにも難しすぎたため、わかりやすく学べるようにパタビジョイス氏によって改善されたのがアシュタンガヨガです。
アシュタンガヨガのポイントと考え方
アシュタンガヨガは、型も順番も決まっているのがポイント
アシュタンガヨガは、他のヨガとは違い、アーサナ(ポーズ)の順番が全て決まっています。
太陽礼拝、スタンディング、各シリーズのメインポーズ、逆さのポーズ、フィニッシフの各ポーズで構成されているアシュタンガヨガは、途切れることなく短時間でポーズをつなぎ、流れるような動きに呼吸を合わせていきます。(ビンヤサスタイル)
ポーズと呼吸を合わせるので運動量が高く、肉体的にも消耗するため、アメリカやヨーロッパなどで人気を得ています。エネルギッシュなこのヨガは、現代でも多く行われているパワーヨガの原点となっています。
視線は固定
アシュタンガヨガでは、キョロキョロと目を動かすことは不安な心の表れとされ、視線を一点に集中します。意識を集中し、視線を一点に定めることで集中力を高めます。
アシュタンガヨガのおすすめ書籍
アシュタンガ ヨガの基本からすべてが学べる『アシュタンガヨガ 初級・中級・上級』
リノ・ミエール ゴマブックス 2015-07-30
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