朝ヨガと夜ヨガはどちらがいいの?
効果的な時間はやっぱり朝!だけど…
朝食前の寝起きの状態でする運動は、体内の糖質量が少ないため、通常よりも脂肪の消費量が多くなりやすいです。これはヨガに限らず、朝の運動全てに言えることですね。
ヨガは本来、日の出とともに始めるのがベスト
ヨガの呼吸法は、大気中にあるエネルギーである「プラーナ」を体内に取り込み、体の中に7万2千あると言われている「ナディ」という経路(毛細血管)へ送り込むことで、老廃物や毒素を体外に押し出すという考えです。朝のフレッシュな大気からたくさんのプラーナを取り込むのがヨガの基本のポーズ「太陽礼拝」です。
ビジネスパーソンにも朝の運動がベスト
忙しいビジネスウーマンにおすすめなのもやっぱり朝です。
朝に10分の軽い運動をするだけで、脳の血量が増し、記憶力や判断能力・集中力を高める脳の部位(前頭前野)が活発に働くようになると研究結果で明らかにされています。
運動と脳について研究をしているハーバード大学のジョン・J・レイティ教授によれば、体を動かしながら頭を使う運動ならさらに効果的であるとのこと。
「ヨガのポーズ、空手の形といったように、自らの動きを意識させる運動は脳に良い刺激になります。また、複雑な動きをし、普段使わない筋肉を意識的に使うことも有効でしょう」
参考:PRESIDENT Online - 脳細胞が増える運動「3つの条件」
とはいえ、忙しく眠い朝に運動を続けるのは難しいのも事実です。朝にやるヨガと夜にやるヨガでは、どんな点で違いがあるのでしょうか。
朝にヨガをするメリット・デメリット
脂肪燃焼効果が高く、日中の集中力も上がる!午前中で仕事を終わらせたいアクティブ派
朝にヨガをするメリット
- 体内にエネルギーがない状態での運動は、脂肪燃焼効果が高い
- 朝に脳の血量を上げることで、記憶力や集中力が増す
- 判断力が増しているので、ちょっとした間食・お菓子の誘惑に勝てる
- 朝日を浴びることでメラトニンが生成→睡眠の質が向上する
朝にヨガをするデメリット
- 早起きの習慣がつけられない
- 眠い
- 体が温まっていないので筋肉も関節もかたい
仕事のデキる年収1500万以上の人の4割が朝型生活をしていると調査されており、朝のヨガを習慣化することができれば、活動量もメンタル面でも向上が見込めますね。
夜にヨガをするメリット・デメリット
リラックス効果が高く、睡眠の質が上がる!ダイエットも美容効果も重視したい欲張り派
夜にヨガをするメリット
- 就寝2〜3時間前に軽いストレッチをすると、緊張がほぐれ、寝つきが良くなる
- リラックスを促す副交感神経を優位にすることでストレスが軽減
- 暗い室内だと目に入る情報量が減るため集中しやすい環境が作れる
- 忙しい朝のバタバタに左右されることがないため、習慣化しやすい
夜にヨガをするデメリット
- 仕事や飲み会で時間が確保できないことがある
- ゆっくりとした時間を中断しないといけないため、意志の力が必要→寝る前など、行動と組み合わせるとベスト
睡眠不足で間食の量が増えることは研究でも証明されていて、質の良い睡眠がもたらす効果は美容だけでなく、ダイエットにも効果的と言えます。
参考:厚生労働省 - 快眠と生活習慣
ヨガは食事をする前がいいの?食事をした後がいいの?
ポーズをとる3時間前からは、胃の中にものを入れるのはやめましょう
満腹時にヨガをすると、全身に循環するはずの血流が胃に集中してしまっているため、せっかくの効果が得られなくなってしまいます。ヨガは、空腹の状態で行うのがベストです。
ヨガの後2時間は食事をなるべく控えましょう
ヨガに限らず、運動後は栄養分が体に吸収されやすくなっています。ここでしっかりと食事をとってしまうと、いつも以上にカロリーを体内に取り込むことに。
ヨガ後の食事もダイエット目的なら、2時間は我慢して
体の火照りが落ち着いてきたら、たんぱく質とビタミンCが含まれている食事を意識しましょう。運動後は吸収率がよく、筋肉を作るチャンス。肉や魚、卵、納豆など良質なたんぱく質を摂りましょう。
また、ヨガをする習慣ができると、自然と食事の量や質、生活習慣が整ってきます。人工甘味料や防腐剤などの添加物が入っていない「自然にあるもの」のエネルギーを自然と選ぶようになってくるでしょう。
自分が「食べたいな」と思う食材を取り入れることも「自然なこと」。あるがままを大事にするのがヨガの考え方です。ちなみにインドでは菜食と禁酒という宗教的な戒律もあるほどですよ。
ヨガは自分の生活に取り入れやすい時間にやればOK!
ヨガのクラスは45分〜60分くらいが目安です
朝ヨガには朝の、夜ヨガには夜の良いところがあります。
大事なのは「続けること」なので、自分の生活リズムにあった方を選べばOK。日中の隙間時間が確保できるなら、空いた時間に1ポーズやるのもおすすめです。
ダイエットは毎日の習慣にしてしまうことがポイントなので、自分なりに無理のない時間を見つけてヨガを続けてみましょう。
ヨガでダイエットをしたい時の食事量は?
ダイエットしたいなら、正常な食欲と食事量を考えよう
ヨガを続けていると、自然に食事内容が変わってくる方が多いです。これはヨガに限らず、日常的に運動をする方にも当てはまりますが、運動後は食欲が抑えられることが研究で明らかになっています。
運動後は食欲が抑えられ、運動をしなかった場合に比べ摂取カロリーが300kcal程度減ることが、英国のラフバラー大学の研究で明らかになった。
12人の女性が参加し行われた1つめの研究では、食事制限によって摂取カロリーを減らした場合と、運動によってカロリーを消費させた場合に分けて、それぞれその直後に参加者にブッフェ形式で好きなだけ食べ物を取ってもらい、食べる量に差が出るかを調べた。
その結果、食事制限をした女性の摂取カロリーは944kcalだったのに対し運動をした女性では660kcalで、運動をした方が摂取量が減ることが分かった。
参考:糖尿病ネットワーク - ウォーキングで食欲を抑える
さらに、ヨガを続ける人の中には、内臓の不調が改善されたり、ストレスが軽減することによって、体が欲する食事量が自然とわかるようになったという声も。人工甘味料を口にしなくなり、素材の味を好むようになるのもよくある傾向です。
食事制限でカロリー管理をするのも大事ですが、食欲が過剰になっていないか、ストレスをため込んでいないかも気にかけてみてくださいね。